八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努、以下「弊社」)は、アライアンス・フォー・ウォーター・スチュワードシップ(Alliance for Water Stewardship、以下「AWS」)よりリリースされた「国際ウォーター・スチュワードシップ規格 バージョン 3.0(以下「AWS規格」)」の日本語翻訳のレビューを担当いたしました。
本レビューは、JWS(ジャパン・ウォーター・スチュワードシップ)のメンバーであるサントリーホールディングス株式会社、MS&ADインターリスク総研株式会社、栗田工業株式会社および弊社によって行われたものです。
2026年3月22日に公開されたAWS規格は、信頼性の高いウォーター・スチュワードシップの「ゴールドスタンダード」として世界各地で導入されている枠組みです。日本企業は本規格を活用することで、自社の水リスクとインパクトを正しく理解し、持続可能な水管理に向けた具体的な目標設定や認証取得を推進することが可能となります。弊社では、今後もAWS規格をはじめとする国際的な枠組みの国内普及と、その実装支援を通じて、企業の持続可能な水資源管理とネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みを積極的に支援していきます。
水は地球上のあらゆる生命にとって不可欠な資源ですが、現在、渇水や洪水、水質汚染など、国内外で水リスクが急速に高まっています。国連大学の報告書では、地球規模の「水破産」の時代に突入し、再生可能な水資源を過剰に消費している現状が指摘されています。 衣食住やインフラなど、あらゆる企業活動は水とそれを支える淡水生態系に依存し、また影響を与えています。近年では、水問題は生物多様性の喪失や気候変動といった地球規模の課題と深く結びついていることが明らかになっており、統合的な課題解決が求められています。 こうした背景から、企業には単なる工場内の節水といった「点」の取り組みを超え、流域全体で多様なステークホルダーと連携し、水環境の保全に参画する「ウォーター・スチュワードシップ(責任ある水利用管理)」の推進が国際的に強く求められています。
AWSは、国際的な水課題への対応と、責任あるウォーター・スチュワードシップのための信頼性ある世界共通の基準を策定することを目的として、国連、国際NGO、研究機関などの主要な水関連組織によって2009年に設立されました。企業、市民社会、公的機関で構成されるグローバルなマルチステークホルダー型のメンバーシップ制ネットワークです。AWSが掲げるビジョンは、水資源が持続的に確保され、人々、文化、ビジネス、そして自然が、現在および将来もともに繁栄する世界を実現することです。
参考リンク:https://a4ws.org/(AWS公式サイト)
AWS規格は、水利用者が自らの水の使い方を理解し、それが周囲の環境や人々にどのようなインパクトを及ぼしているかを把握するための、世界的に適用可能な枠組みであり、規模や業種を問わず活用することができます。
本規格は、継続的な改善を促す反復的なプロセスとして以下の5つのステップで構成されています。
また、本規格の実施により「良好な水資源ガバナンス」「持続可能な水収支」「良好な水質状態」「健全な淡水生態系と生物多様性」「WASH(すべての人へ安全な水と衛生設備、衛生習慣を提供)」という5つの主要なアウトカムの達成を目指します。認証には「コア」「ゴールド」「プラチナ」の3つのレベルが設けられています。
公開資料: 国際ウォーター・スチュワードシップ規格 バージョン 3.0
公開日: 2026年3月22日
発行者: Alliance for Water Stewardship (AWS)
公開サイト: 最新版はAWSのWebサイトにてご確認いただけます。

八千代エンジニヤリング株式会社
事業開発本部 サステナビリティサービス部 マネージャー 吉田 広人
水はあらゆる生命や事業活動にとって不可欠な資源であり、自社操業内を超えた、流域全体でのウォーター・スチュワードシップの実践が企業に強く求められています。今回私たちがレビューに携わったAWS規格の日本語版資料は、水リスクや共有する水課題の特定から、具体的な計画の実施、評価、そして情報開示に至るまでのプロセスを包括的かつ具体的に示しています。本資料が、多くの日本企業にとって持続可能な水管理と協働活動に向けた第一歩となり、サステナビリティ目標の達成に貢献できることを期待しています。