OUTLINE

気候変動分野で使用されるFLAGは森林・土地・農業(Forest, Land and Agriculture)を指し、気候変動への対策において重要なセクターです。このセクターは世界の温室効果ガス排出量の約22%を占め、食料需要の増加に伴い排出量も増加すると予想されています。
しかし、GHG排出量算定の国際基準であるGHGプロトコルやパリ協定に沿った目標設定の枠組みであるSBTでは、農林業や土地利用に由来するGHG排出量の算定手法・削減目標の設定が十分に考慮されていなかったため、森林・土地・農業由来のGHG排出・除去量に関するガイドラインの開発が進められています。
SBTiは2022年9月にFLAGガイダンスを公開しFLAGセクターの対象企業に目標設定を求めています。また、GHGプロトコルもFLAGに関するGHG排出量および除去量の算定方法を示した「Land Sector and Removals Guidance」のドラフト版を公開しています。
そこで本セミナーでは、SBTi-FLAGが求められる背景や、SBTi-FLAGの設定プロセスについて概説しました。
※ SBTi:Science-Based Targets initiative
※ SBT:Science-Based Targets
※ FLAGガイダンス:正式名称は「Forest, Land and Agriculture Science-Based Target-Setting Guidance」(現在はバージョン1.1)
配信手段:Zoom
開催日時:2024年4月18日
登壇者:八千代エンジニヤリング株式会社 本田雄暉
WHO IS THIS SEMINAR FOR?

八千代エンジニヤリング株式会社 事業開発本部 サステナビリティサービス部
本田 雄暉
八千代エンジニヤリング入社後は官公庁を対象に、一般廃棄物処理計画などの計画策定支援や廃棄物処理施設の計画・設計などの廃棄物分野のコンサルティングに従事。現在は、SBT認証支援やFLAG算定支援などのサステナビリティコンサルタント業務に従事。
11時~11時10分 主催者挨拶
八千代エンジニヤリング株式会社 佐藤 怜
11時10分~11時40分 「脱炭素に向けての重要セクター!SBTi-FLAGの概要と目標設定手法」
八千代エンジニヤリング株式会社 本田 雄暉
11時40分~11時50分 質疑応答
Q&A
Q1. | FLAG目標の設定は、SBTiにおける指定業種の企業が必要になると理解しています。例えば、自社の事業が多岐に及んでいて森林事業も行っているが、主な業種は指定業種以外の企業の場合、FLAG目標の設定は必須ではないということでよろしいでしょうか? |
|---|---|
A. | SBTiにおける指定業種以外の企業さまでも、FLAGに関連付けられる排出量の合計が、総排出量(Scope1、2、3)の20%以上の企業さまであればFLAG目標の設定が必須です。なお、20%を証明するためにはFLAG排出量の算定が必要です。 |
Q2. | 資料にあった、森林減少がカウントされるタイミング、とは何を指すでしょうか(理解が追いつきませんでした)。 |
|---|---|
A. | 森林減少がカウントされる日は文字通り、森林減少がカウントされる日のことを指しています。つまり、SBTiは、2020年以降に森林減少に寄与した調達先からの調達を控えるように言っています。言い換えれば、2019年以前に森林を農地に転換していたとしても、森林減少防⽌(No-deforestation)へのコミットメントに違反したことにはなりません。 |
Q3. | SBT検証時はどういった点で、質問等されるのが多いのでしょうか。 |
|---|---|
A. | 組織のバウンダリや、計算結果の根拠などの質問が多いと感じます。ただし、企業の状況により質問内容は異なります。 |
Q4. | 建設業では土地改変が該当するように思いますが、FLAGに該当しますか。もし該当する場合、排出量の算定は同のように行えばよいのでしょうか。 |
|---|---|
A. | 建設業もFLAG対象企業として該当する可能性があります。土地の改変の場合、改変面積×排出原単位で算定を行えます。 |
Q5. | 通常のSBTiの目標設定はS1,2は4.2%/Yですが、S3は何%/Yになりますか。またS3は全カテゴリ算定カバーしていなくても大丈夫でしょうか? |
|---|---|
A. | 通常のSBTの場合、Scope3は2.5%/y以上の削減目標となります。また、目標設定において、Scope3は67%以上をカバーする必要がありますが、算定したすべてのカテゴリーをカバーしていなくても問題ありません。なお、Scope3の算定においてはすべての排出量を算定する必要があります。 |
Q6. | 森林減少防止策として、合法木材・間伐材の使用や植林は対象になりますか? |
|---|---|
A. | SFCなどの認証を受けている木材でしたら森林減少防止策としての対象となります。 |
Q7. | 「森林減少へのコミットメント」は、FLAG目標設定対象企業のみが対象でしょうか。 |
|---|---|
A. | SBTi-FLAGの申請書を提出する際に「森林減少へのコミットメント」が必要ですので、SBTi-FLAGの申請書を提出する企業は「森林減少コミットメント」が必要です。 |
Q8. | FLAG目標に入れる排出量はScope3から削除する必要があるという理解でよいですか? |
|---|---|
A. | 通常のSBTとSBTi-FLAGでは網羅されているカテゴリーが異なります。そのため、Scope3に入っている活動量から削除する必要はありません。ただし、一部被る部分もありますので、算定の際はご留意ください |
Q9. | 牛肉などを仕入れていますが、スコープ3のようにFLAG計算して含めるのでしょうか。 |
|---|---|
A. | SBTiがScope3にカーボンクレジットを使えるというリリースがありましたが、FLAGでも同様に使用できるのでしょうか。 |
Q10. | 原材料の一部として木材チップを使用しています。SBTi-FLAGの対象になりますか? |
|---|---|
A. | 木材チップはSBTi-FLAGとなりますが、企業として対象になるかはFLAG排出量算定後、総排出量(Scope1、2、3)に占めるFLAG排出量の割合によって決まります。 |
Q11. | 再生農業での削減量はFLAG,Scope3どちらに入りますか? |
|---|---|
A. | FLAGに該当します。 |
Q12. | FLAG関連排出が、スコープ3にてすでに入っている場合もあるかと思います(農産品LCA算定などの場合)。 |
|---|---|
A. | その場合ですとご理解の通り、二重計上にならないようにFLAGに該当する排出量はFLAGのバウンダリに移す必要があります。 |
Q13. | 穀物を使用している場合は、スコープ3カテゴリ1ではなく、FLAGで計算ですか? |
|---|---|
A. | Scope3カテゴリー1とFLAGの両方で算定します。基本的に土地の転換や土地の管理にかかる排出量はFLAG、出荷や輸送に伴う排出量はScope3カテゴリー1となります。 |
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